本棚の棚板はどれくらいの厚さが必要?たわみの仕組み
棚板のたわみは本棚で最も多い不満ですが、ほとんどの場合、悪い板のせいではなく設計の問題です。良いニュースは、たわみは予測できるということ。つまり、作る前に設計で防げます。
棚板がたわむ理由
両端を支えられた棚板は、単純支持の梁と考えられます。等分布荷重がかかったときの中央のたわみは、次の式で計算されます。
δ = 5wL⁴ ÷(384EI)
wは単位長さあたりの荷重、Lは支点間のスパン、Eは木材の硬さ(ヤング係数)、Iは棚板の断面で決まり、奥行き × 厚み³ ÷ 12 です。
計算しなくても、何が効くかはわかります。
- スパンが最大の要因。 1メートルあたりの荷重が同じなら、たわみはスパンの4乗に比例して増えます。スパンを半分にすると、たわみは劇的に減ります。
- 次に厚み。 たわみは厚みの3乗に反比例して減ります。厚みを¾インチから1インチにすると、棚板は約2.4倍硬くなります。
- 樹種の影響は小さめ。 USDAのWood Handbookによると、含水率12%の無欠点材の硬さは、ストローブマツで約124万psi、サトウカエデ(ハードメープル)で約183万psi。パインからメープルに替えると約1.5倍硬くなりますが、厚みを¼インチ増やすほどの効果はありません。
- 奥行きは比例して効く。 奥行き12インチの棚板は、同じ厚みの10インチのものより硬くなりますが、そのぶん本も多く載りがちです。
どれくらいのたわみが許容範囲?
木工でよく使われる目安は、スパン1フィートあたり約0.02インチ未満に抑えること。多くの人が気づかないレベルです。あくまで目安で、建築基準ではありません。棚のたわみ計算ツールは、樹種、スパン、厚み、荷重から式を計算して目安と比較し、目安を満たすのに必要な厚みを教えてくれます。
木材にはクリープもあります。何年も荷重がかかった棚板は、最初のたわみからさらにゆっくりとたわみ続けます。設計が限界に近いなら余裕を持たせましょう。
職人が使える対策
- スパンを短くする。 縦の仕切りを足すか、区画を狭く設計します。
- 棚板を厚くする。 ¼インチでも大きな違いになります。
- 前縁に補強材を付ける。 前縁に無垢材の縁材を接着すると、効く部分の断面の高さが増え、合板の木口も隠せます。
- 固定棚や背板。 溝に差し込んだり背板からビス留めしたりした棚板は、4本のダボに載せただけの棚板より長い範囲で支えられます。
- 硬い材料を使う。 広葉樹の無垢材は、同じ厚みのたいていの合板やMDFより硬いです。
本棚の依頼の書き方
- 何を載せるか:文庫本、大型のハードカバー、レコード、飾り物。できれば1段分を試しに量ってください。
- 全体の高さ・幅・奥行き、置く壁(写真付きで)。
- 棚板の枚数、可動式にするかどうか。
- 樹種と仕上げ、または予算と「おまかせ」。
- 壁に固定するかどうか(背の高い本棚、特に子どもがいる家庭では賢明です)。
- 配送:背の高い本棚は階段で扱いにくいことがあるので、寸法を伝えましょう。
本棚のオーダーを無料で投稿して、認証済みの木工職人の見積もりを比べましょう。
出典
- USDA Forest Products Laboratory, Wood Handbook: Wood as an Engineering Material (FPL-GTR-282)、第5章、無欠点材の機械的性質。